LINE WORKS株式会社が2026年10月15日、AI電話受付サービス「LINE WORKSキャッチコール」を発表しました。かかってきた電話をAIが先に受け、用件を聞き取って、LINE WORKSやメールに知らせてくれるサービスです。正式な提供開始は10月19日(月)で、公式サービスページでは正午以降の予定とされています。利用料金は、公式の案内で契約開始日から1年間が無償です(適用条件あり)。

この記事は、公式のプレスリリース、公式サービスページ、FAQ(いずれも10月15日時点)の記載に基づいて整理しています。実際の申し込みや架電は行っていません。

つまり何が起きたか:電話をAIが先に受け、用件だけ届けてくれる

AI電話受付とは、「かかってきた電話をAIが代わりに受けて、誰から何の用件かを聞き取る仕組み」のことです。キャッチコールでは、AIが聞き取った内容が、担当者のLINE WORKSのトークルームかメールに届きます。通話は録音され、履歴として残ります。

キャッチコールの要点(通知先・録音・初期費用・導入)
AIが聞き取った用件が担当者に届き、通話は履歴に残ります。

迷ったらこれ:すでにLINE WORKSを使っていて、電話の用件が「内容を聞いて折り返す」で完結する中小企業は、キャッチコールの無償期間で試す候補になります。判断の材料は次の3つです。

  • 公式に「契約開始日から1年間無償」とあり、料金表では3プランとも1年目が0円と表示されています。ただし適用には条件があります。電話の転送設定費用と転送通話料は別で、利用者の負担です
  • 初期費用は無料で、電話番号の変更や工事は不要です。公式は「最短1営業日で導入」と案内しています
  • 利用ユーザー数は無制限で、人数が増えても追加料金はかかりません

ただし、向かない会社もあります。「その場で取り次ぎたい」「予約を電話で受けたい」会社は対象外です(詳しくは後述)。

今日の最初の5分でやることは、公式サービスページで「無償の適用条件」と「申し込みの流れ」を読むことです。

何ができるようになったか:手を止めて出る電話から、あとで読む電話へ

従来は、電話が鳴るたびに担当者が作業の手を止めて出る必要がありました。来客対応中や外出中、営業時間外は、出られなければ折り返し先も用件も分からないままです。

場面別のこれまでとキャッチコール利用時の比較
出られない場面でも、用件をあとから読めるようになります。

キャッチコールを使うと、流れが次のように変わります。

場面これまでキャッチコールを使うと
来客・会議中電話に出られず、不在着信だけが残るAIが応答して用件を聞き取り、通知が届く
外出中戻ってから留守電や着信履歴を確認するトークルームかメールで、外出先から用件を読める
営業時間外翌朝まで内容が分からない24時間365日AIが対応し、履歴が残る

公式が案内している機能は、次のとおりです。

  • AIが電話に応答して用件を聞き取る
  • 通話の録音と記録
  • LINE WORKSトークルームまたはメールへの即時通知
  • ヒアリング項目のカスタマイズ(必須は氏名・連絡先・用件。企業名・担当者名・折り返し不可日時はON/OFFを選べます)
  • 対応ステータスとメモの管理
  • 電話番号ごとの設定
  • CSVダウンロード

聞き取れなかった項目は履歴に「-」と表示され、通話音声で確認できます。

受付の流れ:電話番号は3種類ある

導入前に分かりにくいのが、電話番号の役割です。公式FAQは、番号を次の3種類に分けて説明しています。

番号役割
①登録電話番号申込フォームに書く番号。管理・確認用で、AIの動作には関係しない
②連携する電話番号サービスから発行される番号。ここに転送されてきた電話をAIが受ける
③転送元電話番号実際の代表電話・部署電話など。電話会社側で③から②へ転送設定をする

AIが動くかどうかは、「どの番号(③)から連携する番号(②)へ転送しているか」で決まります。つまり、申込時の登録番号が代表電話と同じである必要はありません。

なお、②の番号は転送用で、公開番号としては使えません。発行される番号のキャリアも選べません。

デモ体験について

公式ページには、AIによる電話受付を体験できるデモ用の電話番号が掲載されています。本記事では架電していないため、実際の応答の様子は書いていません。

1年間無償の中身:利用料金は無償、転送の費用と通話料は別

無償の条件を、公式の記載に沿って整理します。

公式料金表で3プランの1年目が¥0と表示された画面
公式の料金表では3プランとも1年目が¥0と表示され、2年目以降は通常料金です。
項目内容
無償の期間ご契約開始日から1年間
対象(リリースの記載)「業種、企業規模、受電数による適用制限はなく、申し込んだすべての企業が無償対象」
対象(サービスページの記載)「無償トライアル後、キャンペーンへ申し込んで契約すると1年間無料」「適用には条件があります」
1年後通常料金が発生
初期費用無料
自己負担電話転送の設定費用と、転送にかかる通話料
提供開始10月19日(月)。公式サービスページでは正午以降の予定

注意したい点が2つあります。

1つ目は、無償の条件の書き方が公式の2か所で異なることです。プレスリリースは「申し込んだすべての企業が対象」、サービスページは「適用には条件があります」としています。サービスページの流れは、無償トライアル、キャンペーン申込、契約の順です。

2つ目は、「無償」の範囲です。無償なのは利用料金です。転送設定の費用と転送通話料は利用者の負担なので、「0円」は総額ではありません。

1年後の通常料金(税別・月額)

1年後の費用感も先に知っておくと、社内で説明しやすくなります。

プラン月額年間の対応着信数受付電話番号
ライト8,900円1,800件(月150件目安)1つ
スタンダード14,900円3,600件(月300件目安)2つ
アドバンスト39,800円12,000件(月1,000件目安)3つ

3プランとも機能は共通で、違いは着信数と電話番号の数です。上限を超えた分は、100件単位で10,000円の追加オプションになります。受付電話番号の追加は1番号あたり月1,000円です。

月に受ける電話の件数で、どのプランになるかが決まります。月150件を超えそうなら、スタンダード以上が目安です。

向いている会社・向かない会社

向いている会社

向いている会社と向かない会社の比較
自社の電話が「聞いて折り返す」運用かどうかが、向き不向きの分かれ目です。
  • 電話の用件が「問い合わせ内容を聞いて折り返す」で完結する会社。AIは聞き取りと通知までを担うため、折り返し前提の運用と相性がよいです
  • すでにLINE WORKSを使っている会社。通知先と設定の画面がLINE WORKS上にあるため、導入の手間が少なくなります
  • 電話番号の変更や工事をしたくない会社。いまの番号のまま、電話会社側の転送設定だけで始められます

向かない会社

公式の記載から、次のケースは合いません。

  • 予約受付、自動音声メニュー、その場での取り次ぎを求める会社:これらは非対応です
  • J:COM、auひかり電話などの回線を使っている会社:一部回線は転送に対応していません。転送は1段階が前提で、多段転送は推奨されていません
  • 時間帯で転送先を切り替えたい会社:切り替え機能はなく、電話会社の時間帯転送サービスを使う形になります
  • キャッチコールの番号をそのまま公開番号にしたい会社:この番号は転送用で、公開番号としては使えません
  • 電話の内容が複雑で、常に人の判断が必要な会社:用件を聞き取る仕組みのため、取り次ぎが必要な電話には向きません

導入前に知っておきたい仕様も3つあります。

  1. 設定ができるのは、LINE WORKSの最高管理者だけです。副管理者や一般メンバーはできません
  2. 「利用設定」「受付履歴」「CSVダウンロード」は、スマホ版のLINE WORKSアプリでのみ操作できます。PC版には表示されません
  3. 発信者がAIの名乗り前やヒアリング前に切った電話は、通知にも履歴にも残りません。声が小さい、周囲が騒がしいといった環境では、聞き返しが増えて精度が下がりやすいことも、公式が説明しています

通知はBotを招待したトークルームに届くため、電話の転送を始める前に、通知先のルームを用意しておくと安心です。

他の電話系サービスとの違い:見るべき4つの軸

AI電話受付を比べるときは、次の4軸で見ると整理しやすくなります。キャッチコール側の答えは、公式の記載では次のとおりです。

比較軸キャッチコールの場合
料金月額8,900円〜(税別)、1年目は0円(適用条件あり)。ユーザー数は無制限
受付できる内容用件の聞き取りと通知まで。予約受付・取り次ぎは非対応
連携先LINE WORKSのトークルーム、メール
導入のしやすさ番号変更・工事は不要。転送設定は電話会社側で行う

同じLINE WORKSの電話系製品との違いも押さえておくと、選び間違いを防げます。

製品公式ページの位置づけキャッチコールとの違い
キャッチコール電話の一次受付をAIが代行し、用件をLINE WORKSへ通知シナリオの分岐設計は不要とされている
AiCallLINE WORKSのボイスボット。公式ページにデモ用の電話番号があるキャッチコールは「用件を聞き取って通知する」型で、AiCallとは別の製品

他社のAI電話サービスは、GMO即レスAI電話の記事で紹介しています。この記事では、他社の料金や仕様の数値比較は行っていません。

今日試す最初の一歩

公式FAQによると、開始までの流れは4ステップです。

キャッチコール開始までの4ステップ
申し込み前に、この4ステップの担当者と通知先ルームを決めておくと迷いません。
  1. LINE WORKSの最高管理者が、キャッチコールのアプリを追加する
  2. Botを、3名以上の内部トークルームに招待する(1対1のルームや外部ユーザーを含むルームには招待できません)
  3. スマートフォンのLINE WORKSアプリで、利用設定をする
  4. 電話会社側で、電話の転送設定をする

通知はBotを招待したルームの参加者に届き、管理権限がなくても閲覧できます。転送設定の方法は電話会社ごとに異なります。

申し込み前に、次の点を確認しておきましょう。

  • 無償の適用条件(キャンペーン申込の要件)
  • 1年後の自動更新・解約の扱い
  • いま使っている電話回線が転送に対応しているか
  • 電話の転送設定にかかる費用と通話料は、自社で負担できるか
  • 設定を担当する最高管理者が決まっているか
  • 通知先にする3名以上の内部トークルームを用意できるか
  • 月に受ける電話の件数が、プランの目安に収まるか

公式が示している無償期間は1年間です。無償の適用条件、キャンペーンの期間、1年後の自動更新・解約の扱いは、それぞれ別の事柄なので、申し込み前に公式サービスページと契約条件で最新の内容を確かめてください。

今日やること:公式サービスページで、キャッチコールの無償の適用条件を読む。条件に当てはまると分かったら、最高管理者に申し込みを依頼する。

初期費用は無料で、通常料金は月額8,900円(税別)からです。

通常料金は月額8,900円(税別)から。

LINE WORKS キャッチコール の料金プランを確認する(公式)