GPT-6.1 Sol に、速度を優先する「Ultrafast」という選択肢が加わりました。API、Codex、ChatGPT Work から使えます。この記事は、OpenAI の公式ドキュメントと料金表に書かれていることだけで整理した速報です。実際に契約して計測した結果ではありません。
つまり何が起きたか: 同じモデルを、より速く動かすための「走り方」が増えました。Ultrafast は、API で最も速いサービスティア(処理の優先度と速度を選ぶ区分)です。速くなる代わりに、料金は高くなります。
迷ったらこれ|待たされて手が止まる人だけ Ultrafast
応答待ちが作業を止めている人は、GPT-6.1 Sol の Ultrafast を試す価値があります。 待ちがそれほど気にならない人は、今の Standard のままで構いません。

- 向く人: Codex で修正と確認を何度も繰り返す開発者。ChatGPT Work で下書きを次々に直す人。応答の速さがそのまま使い心地になるアプリを作る個人開発者。
- 向かない人: 夜間にまとめて流す処理や、時間がかかっても単価を抑えたい処理をする人。
- 得と代償を数字で: 公式料金表で、Sol の Ultrafast は Standard の6倍の単価です。入力100万トークン+出力10万トークンの処理なら、換算で Standard が $3.00、Ultrafast が $18.00 になります(短いコンテキスト・キャッシュなしの算術)。
- 最初にやること: 普段の作業で「待ちが一番つらい」ものを1つ選びます。それが速くなる価値があるかを、この記事の判断軸で決めてください。
「最大8倍」という速度は、発表での説明にある上限として扱ってください。入力や出力の長さ、推論の設定、ネットワークで変わるため、毎回8倍になるわけではありません。API の変更履歴には「出力トークンが生成される間隔を短縮する」とあり、倍率の記載はありません。
Before → After|何ができるようになったか
用語を先に整理します。

| 用語 | 一言で |
|---|---|
| Sol Standard | GPT-6.1 Sol の通常の走り方 |
| Ultrafast | Sol を速く返すための追加ティア(高単価) |
| Astra | GPT-6 Astra。Sol より単価の高い上位モデル |
| API | プログラムから AI を呼ぶ入口 |
| Codex | 開発作業を AI に任せる OpenAI のツール |
| ChatGPT Work | 仕事で使う人向けの ChatGPT の利用の場 |
- Before: 長い出力やコード生成、何度も往復する作業では、1回ごとの待ちが積み上がります。
- After: Ultrafast を選ぶと、1回あたりの待ちが短くなります。発表では最大8倍と説明されています。
場面で言い換えると、次のようになります。
- Codex で直しては確かめる開発者: 1サイクルの待ちが短くなり、試行の回数を増やしやすくなります。
- ChatGPT Work で資料や文章を直す人: 指示を出して返ってくるまでの間隔が詰まり、手が止まりにくくなります。
- API でアプリを作る個人開発者: 応答の速さが画面の体感に直結します。
注意したいのは、Ultrafast が変えるのは速さの面であって、モデルの出来ではないことです。公式の紹介ページは、Sol を「Astra に迫る性能」と説明しています。ただし、Astra と同じとは言っていません。精度が最優先の仕事では、Astra も候補に残ります。なお、公式は Ultrafast と Astra の速度比較を示していません。この点は未確認です。
Standard・Fast・Ultrafast の違い
Sol には3つの走り方があります。名前が似ていますが、別の提供です。

| ティア | 速度の公式説明 | Sol の単価(100万トークン、入力/出力) |
|---|---|---|
| Standard | 基準 | $2.00/$10.00 |
| Fast | 最大2.5倍 | $4.00/$20.00 |
| Ultrafast | API で最速(倍率は発表で最大8倍と説明) | $12.00/$60.00 |
料金は、Fast が Standard の2倍、Ultrafast が Standard の6倍です。Fast は Ultrafast の手前にある別のティアなので、混同しないでください。
速度は最大で8倍、料金は6倍です。ただし8倍は条件次第の上限なので、速さの得が料金の差を上回るとは限りません。作業を止める待ち時間が長い人ほど、割に合いやすくなります。
どこで使えるか|API・Codex・ChatGPT Work
| 入口 | 誰向けか | 公式が示す条件 |
|---|---|---|
| API | 開発者 | gpt-6.1-sol と gpt-6-astra で使えます。全 API ユーザーが対象で、レート制限の範囲内です |
| Codex | 開発者 | Pro($500)と、対象の Enterprise・Edu プランで使えます |
| ChatGPT Work | 仕事で使う人 | 同じく Pro($500)と、対象の Enterprise・Edu プランで使えます |
ChatGPT 側の補足は次のとおりです。

- Enterprise では、初期状態ではオフです。ワークスペースの所有者が有効にする必要があります。
- GPT-6.1 Sol の Ultrafast は、米国と欧州(EEA+スイス)の推論レジデンシー(処理する地域の指定)に対応しています。
- Codex や ChatGPT Work の中での選び方は、公式の案内に沿って進めてください。まず、契約中のプランが対象かどうかを確かめます。
API での指定方法
API では、リクエストごとに model と service_tier の両方を指定します。モデル名を変えるだけでは Ultrafast になりません。

{
"model": "gpt-6.1-sol",
"service_tier": "ultrafast",
"input": "ここに依頼文"
}
これは Responses API での指定です。既存のコードに足すのは、公式の記載から言える範囲では service_tier の指定です。
使う前の注意が3つあります。
- レート制限は別管理: Ultrafast の上限は Standard や Fast とは別です。広げる前に、自分の組織の上限を確かめてください。既定の上限は、Sol が Build 1M/Launch 4M/Grow 40M TPM(1分あたりのトークン数)、Astra が Build 500K/Launch 1M/Grow 5M TPM です。
- WebSockets を推奨: ツール呼び出しを短い間隔で何度も行うエージェント用途では、公式ガイドが WebSockets(つなぎっぱなしの通信)を強く推奨しています。HTTP より、リクエストごとのネットワークの負担が減ります。
- データ所在地: Sol は US/EU のデータレジデンシーとグローバル処理に対応します。Astra は US とグローバル処理のみです。リージョン処理には、2026年3月5日以降のモデルで10%の上乗せがかかります。
Ultrafast かどうかは API の service_tier で決まります。ChatGPT で「速く答えて」と頼むことで切り替わるとは、公式に書かれていません。API の料金と、ChatGPT の月額プランは別のものとして考えてください。
料金の見方|追加分に見合うか
公式料金表(100万トークンあたり・短いコンテキスト、272K 以下)では、次のようになっています。

| モデル/ティア | 入力 | キャッシュ入力 | 出力 |
|---|---|---|---|
| Sol Standard | $2.00 | $0.10 | $10.00 |
| Sol Fast | $4.00 | $0.20 | $20.00 |
| Sol Ultrafast | $12.00 | $0.60 | $60.00 |
| Astra Standard | $10.00 | $1.00 | $50.00 |
| Astra Ultrafast | $60.00 | $6.00 | $300.00 |
272K を超える長いコンテキストでは、Sol Ultrafast は入力 $24.00/キャッシュ入力 $1.20/出力 $90.00 です。
入力100万+出力10万トークンの換算例(短いコンテキスト、キャッシュなし。公式の数字から計算した算術で、公式の文言ではありません):
| 選択肢 | 換算 |
|---|---|
| Sol Standard | $3.00 |
| Sol Fast | $6.00 |
| Sol Ultrafast | $18.00 |
| Astra Standard | $15.00 |
Sol Ultrafast の単価は、Astra Standard の入力・出力ともに1.2倍です。Sol Ultrafast と Astra Standard の速さの比較は、公式に示されておらず未確認です。Astra を使っている人は、速さではなく、換算した料金と仕事で求める精度を並べて比べてください。
場面ごとの使い分け
判断軸は3つです。待ち時間が作業を止めるか、仕事で求める精度、コストです。

| 場面 | 向く選択肢 | 理由 |
|---|---|---|
| 修正と確認を何度も繰り返す開発 | Sol Ultrafast | 往復の待ちが積み上がる |
| 下書きを次々に直す対話型の作業 | Sol Ultrafast | テンポが作業の質に響く |
| 応答の速さが体験になるアプリ | Sol Ultrafast | 画面の体感に直結する |
| 夜間などにまとめて流す処理 | Sol Standard(または Batch) | 待ちが気にならず、単価を抑えられる |
| 速さもほしいが、少し安くしたい | Sol Fast | 最大2.5倍で、単価は Standard の2倍 |
| 時間をかけても精度を最優先したい処理 | Astra(Standard) | 公式の説明は『Astra に迫る性能』にとどまり、同等とは言っていない |
待ちが作業を止める場面では、単価が6倍でも、人の待ち時間が減る分で取り返せる可能性があります。逆に、待ちが気にならない処理で6倍を払う理由はありません。
Sol Ultrafast は100万トークンあたり入力$12・出力$60(Standardは$2・$10)
GPT-6.1 Sol(OpenAI API) の料金プランを確認する(公式)切り替える前に自分で確かめること
ここからは、公式の記載ではなく編集上の助言です。

- 普段の作業から、待ちが一番つらいものを選びます。
- 同じ依頼を、Standard と Ultrafast で流して見比べます。返り始めるまでの時間と、最後まで返るまでの時間は、分けて見てください。
- 出力の質も見ます。
- 節約できた時間が、追加料金に見合う作業だけ切り替えます。
- 試す前に、料金の上限と警告を決めておきます。上限に当たったときに、短い間隔で再試行を繰り返さないようにします。
新たな課金が出る場合があります。契約中のプランの範囲で試してください。
よくある疑問
8倍速なら、全部 Ultrafast にすべきですか。 いいえ。単価は Standard の6倍で、倍率は条件で変わります。待ちが作業を止める場面に絞るのが現実的です。

既存のコードやプロンプトは変える必要がありますか。
公式の記載から言えるのは、service_tier の指定を足す点です。それ以外の変更は、公式の案内に載っていません。
ChatGPT で「速く」と頼めばよいですか。
API のティアは service_tier で指定するもので、チャットの頼み方で切り替わるとは公式に書かれていません。ChatGPT で使うなら、Pro($500)か、対象の Enterprise・Edu プランが条件です。
Sol 本体の料金や、使える場所の全体像を知りたい。 GPT-6.1 Sol の料金とAstraとの比較に整理してあります。Codex の使い分けは、LegalOnのCodex費用65%減の事例も参考になります。
もっと詳しく|出典と、この記事の範囲
- この記事の数値は、OpenAI の API ガイド(Ultrafast/Fast)、モデルページ、料金ページ、API 変更履歴、ChatGPT Work と Codex の更新履歴に基づきます(2026年10月11日時点)。
- 「最大8倍」は発表での説明です。API の変更履歴に倍率の記載はなく、API と Codex で倍率が違うかどうかも、公式の記載からは分かりません。
- Sol の仕様は、コンテキスト1,050,000トークン、最大入力922,000、最大出力128,000、知識カットオフ2026年4月30日です。Chat Completions・Responses・Batch に対応し、Realtime と音声系のエンドポイントには対応しません。
- 本記事では実際の契約や計測は行っていません。条件は変わるため、申し込み前に公式の料金ページで確認してください。
次の一歩|待ちがつらい作業を1つだけ選ぶ
今日やるのは1つです。普段の作業で一番待ちがつらいものを選び、API なら service_tier: "ultrafast" を足して同じ依頼を流し、返り始めまでの時間と最後までの時間を見比べることです。換算では Sol Ultrafast は Astra Standard の1.2倍の単価で、Standard の6倍なので、まず小さな依頼で試してください。


