Claude Code の Code Review が、2026年10月15日に研究プレビューから一般提供になりました。GitHub のプルリクエスト(PR)を AI が自動で読み、バグの疑いがある行にコメントを付けてくれる機能で、対象は Claude Team と Claude Enterprise です。レビューの強度は Quick / Standard / Deep の3段階から管理者が選べます。公式によると、ほとんどのレビューが約3倍速くなり、約20分から6〜10分になりました。
この記事は公式の発表とドキュメント(2026年10月20日確認)に基づいて整理したもので、実際の契約やレビューの実行はしていません。数字はすべて公式が示したものです。
迷ったらこれ:Team・Enterprise の管理者は「Standard で、PR 作成時に1回」から
結論を先に書きます。

- Claude Team・Enterprise を契約していて、GitHub でコードを管理しているチームは、Code Review を試す価値があります。まず強度は既定の Standard、動かすタイミングは「PR 作成時に1回」にして、数個のリポジトリで始めるのが公式の勧め方に沿った安全な入り方です。公式の説明では、PR 1本あたりのレビューが約20分から6〜10分になっています
- Pro・Max など個人向けプランは Code Review の対象外です。代わりに、全プランで使える
/code-reviewコマンドがあります(後述) - Enterprise の組織には得な話があります。2026年10月15日〜2027年1月15日の間に請求すれば、1万〜5万ドルの無料クレジット(Claude Code シート数で決まる)を Code Review に使えます。請求できるのは Owner か Primary Owner です
最初の5分でやることは次の2つです。
- 自分の組織のプランが Team か Enterprise かを確認する
- 管理画面を開けるのが誰か(Claude 組織の Owner)を確認する
有効化できるのは Claude 組織の Owner だけなので、Owner でなければ、この記事を共有して依頼するところから始まります。
何が変わったのか:研究プレビューから一般提供へ
Code Review は2026年3月9日に、Team・Enterprise 向けの研究プレビュー(試験提供)として発表されました。それが2026年10月15日に一般提供になりました。公式発表が挙げる変更点は3つです。

| 一般提供での変更点 | |
|---|---|
| 速さ | ほとんどのレビューが約3倍速くなり、約20分から6〜10分に。公式は「約3倍速い」と表現 |
| 質 | 本番に届くバグの検出に重点。指摘は「問題・発生条件・修正」を簡潔に示す |
| 柔軟さ | 管理者がレビュー強度を選べる。リポジトリごとにも選べる |
速さの数字は公式の言い方で、測定条件は公式に書かれていません。「ほとんどのレビューで」という前置きつきの数字だと受け取るのが安全です。
なお、強度の追加は Claude Code v2.1.304(2026年10月19日)の changelog にも載っています。同じ版で、GitHub 組織内の全リポジトリ(後から追加したものを含む)を一括でレビュー対象にする設定も加わりました。
Before → After で見る、チームの仕事の変わり方
- Before: PR を出したら、レビューできる人の手が空くのを待つ
- After: PR を出すと、6〜10分ほどで AI の指摘が該当行に付く(公式の言い方では、多くのレビューで)。人はそれを見て、直すか、判断するかに集中できる
ただし、AI のレビューは人のレビューの代わりではありません。この点は後の節で説明します。
使えるのは誰か:対象プランと、使えない組織

プラン
| プラン | Code Review |
|---|---|
| Pro | 使えない |
| Max | 使えない |
| Team | 使える |
| Enterprise | 使える |
Code Review は、claude.ai のサブスクリプションでのサインインが必要な機能に分類されています。Bedrock・Google Cloud の Agent Platform・Microsoft Foundry で Claude Code を使っている場合も、Code Review を使うには Team または Enterprise の Claude 組織が必要です。
コードの置き場所
対象は GitHub 上のリポジトリです。GitHub Enterprise Server と、データレジデンシー付きの GitHub Enterprise Cloud も含まれます。一方で、セルフホスト環境では動きません。
使えない組織
次の組織は、プランが合っていても使えません。
- ゼロデータ保持(ZDR)を有効にした組織
- HIPAA 構成を適用した組織(Anthropic の BAA の対象外)
- 顧客管理の暗号鍵(CMEK)を使う組織(公式は「まだ使えない」としています)
使えないときの代わり
| 論点 | Code Review(管理型) | /code-review(ローカル) |
|---|---|---|
| 使えるプラン | Team・Enterprise | 全プラン |
| 動く場所 | Anthropic のインフラ | 自分の Claude Code セッション |
| 始まり方 | PR の動き、またはコメントコマンド | コマンドを自分で実行 |
| 費用 | 使用量クレジットから組織に従量課金 | セッションの利用枠か API 課金 |
| REVIEW.md | 読む | 読まない(CLAUDE.md は読む) |
/code-review は、自分の Claude Code セッションで、いま作業している枝の変更をレビューするコマンドです。--fix(指摘を作業ツリーに反映)と --comment(GitHub の PR にインラインコメントとして投稿)も使えます。個人利用の方や、Code Review が使えない組織の方はこちらが現実的な選択肢です。まだ Claude Code を入れていない方は、Claude Code使い方|インストールから最初の依頼までから始められます。
公式の比較表には、ほかにも Ultrareview(クラウドのサンドボックスで実行)、GitHub Actions や GitLab CI/CD への組み込み、サブエージェントやスキルで作る自作のレビュー役が挙がっています。
Team・Enterprise の Owner なら管理画面から有効化でき、月の上限額も決められます
Claude Code Review(Claude Team・Enterprise) を申し込む(公式)仕組みと指摘の読み方

4段階で調べる
公式ドキュメントによると、レビューは次の4段階で進みます。
- 探す(Find): 複数のエージェントが、差分と周辺コードを並行して調べる
- 検証する(Verify): 見つけた候補をコードと突き合わせ、誤検出を落とす
- 並べる(Rank): 重複をまとめ、重大度順に並べる
- 投稿する(Post): PR に結果を載せる
レビューは Anthropic のインフラ上で動きます。レビュー中のリポジトリへのアクセスは読み取り専用で、コミットは push しません。コードのビルドや実行もせず、差分と周辺コードを読んで判断します。モデルは Code Review 側が選ぶので、管理画面にモデルの選択肢はありません。徹底度を変えたいときは、後述のレビュー強度で調整します。
PR に残るもの
- 該当行へのインラインコメント
- レビュー本文の要約
- 「Claude Code Review」という名前のチェックラン(指摘が無いときの題は「Code review found no issues」。失敗としては終わりません)
重大度は3種類
| 印 | 意味 |
|---|---|
| 🔴 Important | マージ前に直すべきバグ |
| 🟡 Nit | 小さな問題。直す価値はあるがブロックはしない |
| 🟣 Pre-existing | コードベースにあるが、この PR で入ったものではないバグ |
指摘に対して、マージ前に必ず返信する必要はありません(ブランチ保護が「会話の解決」を求めている場合を除く)。直すときは修正を push します。次のレビューが解決済みと判断すれば、スレッドは閉じられます。直さないときは、自分でスレッドを resolve します。返信しただけでは消えません。
2回目以降の自動レビューは前回からの変更に絞られ、nit と既存バグの指摘が減ります。PR 全体をもう一度見せたいときは @claude review とコメントします。
人の役割は残る
レビューは PR を承認もブロックもしません。マージの判断はチームに残ります。公式は注意書きとして、Code Review は AI でコードを見るのでバグや脆弱性を見逃すことがあり、指摘が無いレビューは「コードに誤りが無い・安全だ」という意味ではない、と述べています。
また、既定の焦点は正しさで、本番を壊すバグを見ます。書式の好みやテスト不足は、既定では対象外です。変えたいときは、後述の REVIEW.md で指示します。
レビュー強度の選び方:Quick / Standard / Deep
強度は、公式ドキュメントでは次のように説明されています。

| 強度 | 公式の説明 | 向きそうな場面 |
|---|---|---|
| Quick | 軽いパス。最速で最低コスト | 日常のコードベース |
| Standard | 深さ・速さ・コストのバランス。既定 | 迷ったらここ |
| Deep | 最も徹底したパス。最も時間がかかり、最もコストがかかる | 重要なコードベース |
「向きそうな場面」は、公式が挙げる例(日常のコードベースは Quick、重要なものは Deep)をもとにした目安です。強度が高いほどコストが上がる、という点も公式の説明です。
選び方のポイントは3つです。
- 決めるのは Owner: 組織の既定を1つ選び、リポジトリごとに上書きできます。リポジトリの設定が「Default」なら、組織の設定に従います
- 変更は次のレビューから: 強度を変えると、変更後に始まるレビューに適用されます
- 強度ごとの所要時間や金額の差は、公式には出ていません: 「Deep は何倍かかる」といった数字は、この記事でも書きません。試験導入で、リポジトリごとの平均費用を見て判断します
最初は組織の既定のまま Standard で始め、費用の様子を見ながら、重要なリポジトリだけ Deep に、頻繁に更新される軽いリポジトリは Quick に、と分けていく進め方が考えやすいでしょう。
動かすタイミングと費用

動かすタイミングは3択
リポジトリごとに選びます。
| 設定 | いつ動くか |
|---|---|
| Once after PR creation | PR を開いたとき、開き直したとき、ドラフトから ready にしたときに1回 |
| After every push | PR ブランチに push するたび |
Manual(@claude review) | 自動では始まらない。コメントで依頼したときだけ |
注意点: 管理画面からリポジトリを追加した直後の既定は「After every push」で、これが最もレビュー回数の多い設定です。push の回数だけ費用が掛け算になります。試験導入では、最初に切り替えておくと安心です。
コメントコマンド
@claude review: 1回だけ実行(以後の push は購読しない)@claude review always: 以後の push ごとのレビューも購読@claude review once:@claude reviewと同じ
条件は、新しいトップレベルの PR コメントで、先頭に書くことです。リポジトリへの write 以上の権限が必要で、PR は open である必要があります。ボットのコメントでは始まりません。
自動レビューは、ドラフト PR とフォークからの PR を飛ばします。この2つはコメントコマンドで依頼します。ドラフトは push してもレビューが始まらず、always を付けても ready にするまで有効になりません。
料金の仕組み
- 1回あたりの定額はなく、トークンの従量課金です
- プランの利用枠とは別に、使用量クレジット(usage credits)から引かれます
- 請求先は PR を出した開発者ではなく、組織です。Bedrock などを使っている組織でも、Anthropic の請求書に載ります
- 1回あたりのコストは、レビュー強度、変更の大きさ、周辺コードの複雑さ、検証が要る候補の数で決まります
一般提供後の公式ページには、1回あたりの具体的な金額は載っていません。参考までに、2026年3月のプレビュー時に Anthropic が発表した社内の数字では、1レビューの平均は15〜25ドルでした。これはプレビュー時点の数字で、今の料金を保証するものではありません。
月の上限を決めておく
claude.ai/admin-settings/usage で、Claude Code Review サービスの月額上限を組織単位で設定できます。上限、組織全体の上限、使用量クレジットの残高のどれかが尽きると、レビューは飛ばされ、PR に理由とリンクのコメントが出ます。月の上限は、次の請求期間の開始でリセットされます。
使った量は claude.ai/analytics/code-review で見られます(レビューした PR 数、今月の費用、自動解決された指摘の数、リポジトリ別内訳)。画面の費用は定価ベースの推定なので、請求書と差が出ることがあります。
上長に説明するための材料
「入れる価値があるか」を説明するなら、公式の試験導入の流れがそのまま使えます。
- 月額上限を設定する
- 数個の代表的なリポジトリで「Once after PR creation」か「Manual」にして有効化する
- 数回レビューが動いたら、管理画面の Repositories 表の「Average cost」列で、1回あたりの平均を見る
- 月の PR 数を掛ける(After every push なら push 数も掛ける)
「上限を先に決められる」「小さく試して実績の平均費用で見積もれる」という2点が、上長への説明で使いやすい根拠です。
Enterprise の無料クレジット
有料の Claude Enterprise 組織は、Code Review 用の無料クレジットを請求できます。
- 金額: 1万〜5万ドル(有効な Claude Code シート数に応じて決まり、請求時点で固定)
- 請求できる人: Owner か Primary Owner
- 請求期間: 2026年10月15日〜2027年1月15日(最終は UTC 23:59=PT 15:59)。組織ごとに1回
- 有効期間: 請求から30日、または使い切るまで。残りは繰り越されない
- 対象: github.com 上のリポジトリの PR レビューだけ
- 請求方法: 組織設定 > Claude Code > Code Review の「Claim」
次の場合は対象外です。リセラー経由で請求される組織、GitHub Enterprise Server やデータレジデンシー付きの GitHub、トライアルや解約済みの契約、Team / Pro / Max / Free プラン、過去の特典を請求済みの組織、Code Review を使えない組織。セルフホストの GitHub Action や CLI コマンドも対象外です。
30日で失効するので、請求は、試験導入の準備ができてからにするのが良さそうです。
導入の最初の一歩

管理者がやること
必要な権限は次のとおりです。
- Claude 組織の Owner ロール(管理画面の全手順)
- GitHub 組織の Owner(Claude GitHub App のインストールと Claude 組織との紐付け。Owner でなければ、先に Owner に入れてもらう)
- 追加する各リポジトリへの書き込み権限(接続した GitHub アカウントで)
手順は claude.ai の Admin settings > Claude Code > Code review から進みます。
- 「Allow code review」のスイッチを押す
- Connect GitHub で GitHub アカウントを接続する
- Claude GitHub App をインストールし、対象リポジトリへのアクセスを選ぶ
- レビューするリポジトリを選んで Continue
- Finish で有効化する
- ドラフトではないテスト用の PR を開き、数分以内に「Claude Code Review」のチェックランが出ることを確かめる
このあと、前の節の流れどおり、月額上限の設定とリポジトリごとの動かすタイミングの見直しをします。
開発者がやること
公式発表によれば、自動のレビューは新しい PR で追加設定なしに動きます。開発者側で必要な作業は、特にありません。コメントで依頼したいときだけ、@claude review を使います。
REVIEW.md でレビューの基準を決める
REVIEW.md は、リポジトリのルートに置く、PR レビュー専用の指示ファイルです。何を指摘するか、どの重大度にするか、何を飛ばすかを書きます。サブディレクトリにも置け、そのパス以下の変更に追加のチェックを足せます。公式の例には、次のものがあります。
- Important の定義を絞り込む
- nit は1レビューあたり最大5件までにする
- 生成ファイルや、CI がすでに見ているものは報告しない
読まれる場所に注意: REVIEW.md は、PR のベースブランチまたは既定ブランチのものが読まれます。PR 自身の変更からは読みません。変えたいときは、先に REVIEW.md の変更をマージします。公式は既定ブランチの保護を勧めており、保護されていない場合は、サブディレクトリのファイルは読まれません(ルートのみ)。保護の状態が確認できなければ、何も読まれません。
CLAUDE.md との違い: CLAUDE.md は Claude Code がすべての作業で読むプロジェクト指示で、Code Review もプロジェクトの文脈として読み、違反する変更を指摘します。REVIEW.md はレビュー専用です。ローカルの /code-review は CLAUDE.md を読み、REVIEW.md は読みません。
向いているチーム・向かないチーム
向いているチーム

- Team・Enterprise を契約済みで、GitHub で開発している
- レビューできる人が限られ、PR がレビュー待ちで詰まりがち
- 本番を壊すバグを、人が読む前に一度ふるいにかけたい
- 費用の上限を先に決めて、小さく試せる
向かないチーム(または別の手段を)
- Pro・Max など個人向けプランで使っている →
/code-review - ZDR、HIPAA 構成、CMEK のいずれかを使っている → 現時点では Code Review を使えない
- GitHub 以外のコードホスト、またはセルフホスト環境で動かしたい → Code Review の対象外
- 書式の好みやテストの足りなさを中心にレビューしたい → 既定の焦点ではない。REVIEW.md での調整を検討する
- AI の指摘だけでマージの可否を決めたい → レビューは承認もブロックもしない。最終判断は人が行う
次の一歩:今日、管理画面で月額上限を決めて有効化する
今日やる行動は1つです。Team か Enterprise の Owner の方は、claude.ai の Admin settings > Claude Code > Code review を開き、月額上限を決めてから、数個のリポジトリで「Once after PR creation」を選んで有効化してください。 強度は既定の Standard のままで構いません。

その根拠は、公式の試験導入の勧めにあります。上限を先に設定でき、数回動かせば「Average cost」列で1回あたりの平均が分かるので、チーム全体に広げる前に、費用を自分の組織の数字で見積もれます。Enterprise の組織は、無料クレジットを請求できる期間(2027年1月15日まで)に試験導入をぶつけると、この費用の確認を無料枠で進められます。
Owner でない方は、Owner に「Code Review を試験導入したい」と、この記事の「上長に説明するための材料」の流れを添えて相談してみてください。個人プランの方は、/code-review から試せます。
もっと詳しく
Claude Code のほかの更新を知りたい方は、Claude Codeアップデートまとめ|最新版・SDK・更新方法も参考になります。
プレビュー時の社内数字(参考)
2026年3月のプレビュー発表で、Anthropic は自社内の数字を示しています。いずれもプレビュー時点のもので、一般提供後の数字ではありません。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 実質的なレビューコメントが付いた PR | 16% → 54% |
| エンジニアが誤りと判定した指摘 | 1%未満 |
| 1,000行を超える PR | 84%に指摘が付き、平均7.5件 |
| 50行未満の PR | 31%に指摘が付き、平均0.5件 |
| 1レビューの平均費用 | 15〜25ドル |
一般提供後に、検出精度を数字で示した公式データは、いまのところありません。
出典(2026年10月20日確認)
- Anthropic 公式「Code Review is now generally available」: claude.com/resources/articles/code-review-is-now-generally-available
- プレビュー発表: claude.com/blog/code-review
- 公式ドキュメント: code.claude.com/docs/en/code-review、code-review-setup、code-review-costs、code-review-pull-requests、code-review-customize、code-review-local、feature-availability、changelog
- Enterprise 向け無料クレジット: support.claude.com/en/articles/17603594-free-code-review-promotional-credits-for-claude-enterprise
条件や料金は変わることがあるため、申し込みの前に公式の最新ページで確認してください。

