GVA TECH株式会社は2026年10月5日、弁護士向けの裁判特化AIシステム「ベンパル書面作成」の対応事件類型を広げたと発表しました。従来の44類型に104類型を足し、合計148類型になります。見出しの「3.4倍」は、この148÷44の計算結果です。

つまり、AIに書面の初稿を任せるときに選べる「争いの種類」が、契約全般・不当利得・不法行為の分野まで広がりました。関係が深いのは、裁判書類を日々作る弁護士です。法務担当者や他の士業の方は、「法務の書面作成AIがどこまで来たか」をつかむ材料として読んでください。

ここで使う言葉を先に説明します。

  • 事件類型: 「請負代金を請求する」「名誉毀損で損害賠償を求める」のような、争いの種類の分類です。
  • 要件事実: その請求が認められるために、主張しなければならない事実のことです。
  • 裁判書類: 訴状、答弁書、準備書面など、裁判所に出す書面です。

この記事は、発表ページと製品ページの記載(2026年10月5日確認)にもとづいています。実際の契約・利用は行っていません。

迷ったらこれ:自分の事件類型が入ったかを、まず公式で確認する

裁判書類の起案にAIを使いたい弁護士は、拡充後の対応範囲を公式で確認してから、30分の無料オンラインデモに進むのが近道です。製品ページに個別デモの案内があり、料金は「月額5万円から」と書かれています。デモは無料なので、見積もりの前に手元の事件類型が使えるかを確かめられます。

公式で事件類型を確認してから無料デモへ進む流れの要約図
最初にやるのは、公式で自分の事件類型が入っているかを見ることだと分かる。

今日の最初の一歩は、製品ページと発表ページで、自分が扱う事件の種類が入っているかを見ることです。見るのは5分で足ります。手順は後ろの節にまとめました。

何が進化したか:44類型から148類型へ

従来44類型、追加104類型、合計148類型を並べた比較図
従来44に104が加わって148になり、約3.4倍になったことが読み取れる。

数字の中身

公式発表によると、数え方は次のとおりです。

項目類型数
従来の対応44
今回の追加104
拡充後の合計148
倍率約3.4倍(148÷44)

分母も分子も「事件類型の数」です。どの粒度で1類型と数えるかの定義は、公式に書かれていません。そのため、この記事では内訳を推測しません。

追加された3領域

追加は次の3領域です。

  1. 民法・契約各論: 贈与・売買・消費貸借・請負・委任など。契約ごとに違う要件事実に対応するとしています。
  2. 不当利得: 侵害利得と給付利得。
  3. 不法行為: 監督義務者責任、動物占有者責任、使用者責任、名誉毀損など。

リリースが例に挙げる個別の類型は、次のような種類です。例示であり、104類型の全量ではありません。

  • 請負: 引渡請求、報酬請求、追完請求、報酬減額請求、損害賠償、解除
  • 委任: 債務不履行による損害賠償、受取物の引渡請求、報酬請求、費用償還請求、代弁済請求
  • 不法行為: 一般不法行為、土地工作物責任、共同不法行為、プライバシー侵害、肖像権侵害、日照・騒音・臭気の被害、保険求償、国家賠償

Before → After:弁護士の作業はどう変わるか

従来の44類型の具体名は、公式に書かれていません。そのため、この記事では「何が減って何が増えた」という対応づけはしません。公式が述べている変化は次の点です。

  • Before: 選べる事件類型が44。
  • After: 選べる事件類型が148。契約、不当利得、不法行為の主要な争点が加わりました。事件類型を選ぶと、要件事実ごとの事実の引用と評価が整った書面が出力されると、公式は説明しています。

使い方の前提は、プロンプト設計が不要なことです。製品ページにもそう書かれています。文章の指示を工夫するのではなく、事件類型を選ぶのが入口になります。

製品ページによると、書面作成までの流れは3段階です。

  1. 証拠解析: 複数形式の証拠を時系列で整理します。
  2. 主張立証の構造化: 関係図、時系列表、事実認定構造図を作ります。
  3. 書面作成: 訴状、答弁書、準備書面、証拠説明書の初稿を自動生成します。

標語は「書面作成の初動を、30分で」です。

向いている人・向かない人

拡充の恩恵が大きいのは、次のような弁護士です。

ベンパルの拡充が向いている人と向かない人の2列比較図
自分の扱う事件や用途がどちらの列に入るかで、読者が自分に合うかを判断できる。
  • 売買・請負・委任などの契約トラブルを扱う方
  • 不当利得の返還請求を扱う方
  • 名誉毀損、使用者責任、近隣被害のような不法行為の事件を扱う方

製品ページは「弁護士監修」「裁判実務に特化」とうたっています。複数アカウントでの運用に対応し、入力したデータは学習に使わない設計とのことです。事務所での共用を考える方には、判断材料になります。

向かない、または今は対象外になりやすい人もいます。

  • 弁護士ではない方。公式の対象は弁護士業務です。
  • 家事事件(離婚・養育費など)の拡大を待っている方。家事事件分野への拡大は「今後の予定」とされ、時期の記載はありません。一方で製品ページには、離婚・男女問題が対応区分として載っています。どちらが最新の対応範囲かは、デモの場で直接確認するのが確実です。
  • 契約書のレビューや社内の法務相談を主な用途にする方。今回の拡充は裁判書類の作成に関するものです。

ベンパルは、GVA TECHの弁護士向けAIサービスのシリーズ名です。2026年7月8日には、Google Drive連携や証拠解析容量の拡大など、別の更新が発表されています。今回の「3.4倍」とは別の話なので、混ぜないでください。

AIが作った書面は、一般に、弁護士が内容と法的な正しさを確認したうえで使うものです。これは公式の主張ではなく、一般的な注意です。この記事は法的助言ではありません。

今日試せる最初の一歩

  1. 発表ページ(PR TIMES)で、追加された3領域と例示された類型を見ます。
  2. 製品ページの対応事件類型の一覧で、自分の扱う事件が入っているかを探します。製品ページの区分は9つで、更新日の記載がありません。今回の拡充が反映済みかは、この記事の時点では判別できません。
  3. 入っているかどうかが曖昧なら、無料の個別デモ(30分・オンライン)で、手元の事件類型を名指しして聞きます。資料のダウンロードもできます。

申し込む前に、利用条件と料金プランを公式で確かめてください。「月額5万円から」の条件やプラン構成は、製品ページの記載だけでは分かりません。

発表ページ、製品ページ、無料個別デモの3ステップ
発表ページ、製品ページ、無料デモの順に進めば、対応の有無を確かめられる。

もっと詳しく:他分野の業務自動化との位置づけ

書面作成は、法務に限らず「型のある文書を、材料から組み立てる」仕事です。weevee が追っている他分野の業務自動化の記事も、あわせて読むと位置づけがつかめます。

次の一歩

裁判書類の起案にAIを使いたい弁護士は、拡充後の対応範囲(44→148類型)を公式で確認し、30分の無料オンラインデモに進むのが近道です。順番は次の2つだけです。

公式で確認してから無料デモへ進む2つの行動の要約
確認、デモの2つだけが次の行動だと分かる。
  1. 公式で、自分の扱う事件類型が入っているかを5分で確認する
  2. 入っていれば、30分の無料オンラインデモを申し込み、手元の事件を名指しして聞く

自分の扱う事件類型が対応に入ったか確かめたい弁護士には、30分のオンライン個別デモ(無料)がある

無料個別デモを申し込む(公式)